阿部一二三は東京オリンピックに出場できるのか？
決着は4月福岡で！！
2020年2月27日、柔道日本代表男女12人が発表されました。
その中に阿部一二三選手の名前はありませんでした。ライバル、丸山城志郎選手の名前も。
実は二人が競いあう男子66㎏級は、4月4、5日に福岡国際センターで開催される全日本選抜体重別選手権で決まります。
阿部選手も丸山選手も海外の大会では金メダルが獲れる実力者。
今回は、そんな阿部一二三選手にスポットをあててみましょう！
目次
- プロフィール
- 高校時代
- 大学時代
- 妹、阿部詩の存在
- ライバル丸山城志郎の存在
- 東京オリンピック出場するには？
も く じ
プロフィール
名前 阿部 一二三（あべ ひふみ）
生年月日 1997（平成9年）8月9日
身長 167㎝
体重 66㎏
血液型 O型
出身地 兵庫県神戸市
出身高校 神港学園高等学校
出身大学 日本体育大学
家族構成 父 母 兄 妹
組み手 右
得意技 背負投 袖釣込腰
憧れの人 野村忠宏
6歳の時にテレビで柔道の試合を観て、柔道を始めます。
一人で行くことができず、2つ上の兄に一緒に行ってもらって、やっとできるような少年でした。
そんな兄も、一二三選手が一人で行くことができるようになると、柔道を辞めて水球に打ち込むことになります。
頭角を現すようになったのは、中学に入学してからです。
2年生の時に全国中学校柔道大会55㎏級で優勝し、3年生の時は60㎏級に出場してオール一本勝ちで優勝を果たします。
さらにアジアユースでも優勝を飾り、将来の日本代表候補と言われるようになりました。
高校時代
高校1年生
阿部選手は県内でも柔道が強いとはいえない神港学園高校に通うことになります。
それは、小学校から指導を受けていたから、神港学園を選びました。
高校になると階級を66㎏にあげ、全日本カデで優勝します。
17歳以下で戦う世界カデでは、惜しくも準優勝。
全日本柔道大会では、66㎏の階級がないため、1階級上の73㎏で出場し、優勝しました。
高校2年生
全日本カデで2連覇を果たします。
8月のインターハイでは全て一本勝ちの優勝。
ユースオリンピックでもオール一本勝ちで優勝。
9月の全日本ジュニア 優勝。
10月世界ジュニアは惜しくも準優勝。でも、団体戦では全試合に勝利して優勝に貢献しました。
11月講道館杯 優勝。
12月グランドスラム・東京では、史上最年少となる17歳118日で優勝。
高校2年では輝かしい成績をおさめますね！
高校3年生
4月選抜体重別 3位。
7月グランプリ・ウランバートル 準優勝。
8月インターハイ 2連覇。
10月グランプリ・タシュケント オール一本勝ちで優勝。
11月講道館杯 3位。 準々決勝で天理大学4年の丸山城志郎に敗れます。
これによって、グランドスラム・東京にも選ばれず、春のヨーロッパ遠征にも選ばれず、リオデジャネイロオリンピック代表選出の道が険しくなりました。
大学時代
大学1年生
大学は神戸を離れ、日本体育大学へと進みます。
4月選抜体重別 優勝。 準決勝で海老沼選手、決勝では丸山選手を破ります。
しかし、過去の実績でリオデジャネイロオリンピックは海老沼選手が選出されることになります。
この時は驚いた柔道ファンも多かったのではないでしょうか？
稽古で左膝靭帯を損傷し、アジア選手権の出場を取り止めます。
でも、7月のグランドスラム・チュメニでは優勝。
11月講道館杯は7位。この時はどうしたのでしょう。
でも、12月になってからは復調してきました。
12月グランドスラム・東京 優勝。
2月グランドスラム・パリ 優勝。
大学2年生
4月選抜体重別 オール一本勝ち優勝。
そして、世界選手権の代表に選ばれます。
8月世界選手権 優勝。 3回戦で優勢勝ちした以外は全て一本勝ち。
12月グランドスラム・東京 優勝。
3月グランドスラム・エカテリンブルグ 優勝。
大学2年生では全ての試合が阿部一二三のためにあるような勢いですね！
大学3年生
4月の体重別は世界選手権が既に内定していたために出場しませんでした。
7月グランプリ・ザグレブ 3位。
国際大会での連勝記録が34で止まってしまいます。対外国選手の連勝記録も29で止まってしまいました。
でも、9月世界選手権 優勝。
11月グランドスラム・大阪 準優勝。 またしても丸山選手に敗れます。それまでは全てオール一本勝ちだったので、信じられませんでした。
2月グランドスラム・パリ 初戦敗退。 どうしたのでしょう？
世界ランキングが2年連続1位だったこともあり、研究されている感が強いですね！
大学4年生
4月体重別 準優勝。 ライバルの丸山選手に13分23秒の戦いの末、敗れます。
8月世界選手権・東京 準決勝でも丸山選手に敗れ、3位です。苦手意識が出てしまったのでしょうか？
それでも、11月グランドスラム・大阪 決勝で丸山選手に勝ち優勝します。
今年の2月グランドスラム・デュッセルドルフ 優勝。
4月、8月と丸山選手に敗れ、もう東京オリンピックは無くなったかのように思われましたが、グランドスラム・大阪で丸山選手に勝ち、この間、行われたグランドスラム・デュッセルドルフでも優勝を果たしたので、次に繋がりました。
妹・阿部 詩の存在
阿部選手は兄と妹の3人兄弟。妹の詩選手は阿部一二三選手より3つ下になります。
顔もよく似ているので、あっ妹さんだと直ぐにわかりますね。
そんな詩選手は周りの人たちから兄よりも強くなると幼い頃から言われていました。そんな詩選手は自分よりも一番上のお兄さんが一番柔道センスがあったと言っています。
一番上のお兄さんが柔道を続けていたら、どんな選手になっていたのでしょう？ ちょっと勿体無い気持ちが沸いて来ますね！
ご両親は柔道家ではありませんが、一二三選手も詩選手もとても強い選手に育っています。
詩選手はお兄さんの一二三選手よりも一足先にオリンピック代表選手に選ばれました。
世界選手権でもアベック優勝もしており、2月にあった、グランドスラム・デュッセルドルフでも、アベック優勝したのは記憶に新しいのではないでしょうか？
この優勝で詩選手はオリンピック代表を確実にし、一二三選手は4月にある体重別の試合に繋がりました。
一二三選手は66㎏級、詩選手は52㎏級なので、同じ日に試合が組まれます。
お互い、勝ち進むと励みになるのではないでしょうか？
以前だと、一二三選手の妹の詩選手と言われていましたが、今では詩選手の方が優勝が多くて、兄の一二三選手は押され気味な感じもしてしまいます。
それでも、妹の活躍は嬉しくもあり、発奮材料となっているのではないでしょうか？
ライバル丸山 城志郎の存在
阿部一二三選手が東京オリンピック代表に選ばれるためには、丸山城志郎選手に勝って優勝しなければなりません。
2019年11月のグランドスラム・大阪では決勝で勝利しましたが、2015年の11月の講道館杯で丸山選手に負けてから、リオオリンピックを逃したようにも感じる相性の悪い相手です。
大学2年で絶好調に復調しますが、またしても大学3年の2018年の11月のグランドスラム・大阪で丸山選手に敗れ、そこから、また、少し阿部選手は崩れます。
そして、大学4年の2019年4月の体重別、8月の世界選手権と立て続けに丸山選手に敗れてしまいます。
万事休すにも思われましたが、同じ年の11月のグランドスラム・大阪で丸山選手に勝利して優勝しました。
先月のグランドスラム・デュッセルドルフで決着がつくのではと思われていましたが、丸山選手が怪我のために出場を辞退しました。
そして、最終戦となるのは来月、4月の体重別での試合です。
さて、結果はどうなるでしょうか？
東京オリンピックに出場するには？
阿部一二三選手は東京オリンピックに出場できるのでしょうか？
その条件についてお伝えします。
妹の阿部詩選手も東京オリンピックにも選ばれたので、何としてでも選ばれたいと思っている阿部一二三選手でしょう。
大学1年生の時もあと少しでオリンピック代表を逃したようにも思われますので、今度は是非、勝ち取って欲しいですね！
相手は因縁と言ってもいいほどのライバル丸山城志郎選手。
彼を倒して、初めて、東京オリンピックの代表に選ばれるのです！
阿部選手のような強い選手なら、日本以外の国では、すんなり代表に決まっていたでしょう。
丸山選手も同様です。
二人とも世界ランキング1位経験者。どちらが代表に選ばれても金メダル獲得が濃厚だと言えます。
本当なら別の階級で出場して欲しいような選手たちですが・・・。
それとも世界選手権のように二人とも出場して、東京オリンピックの決勝で戦って欲しい程です。
決着は来月4月、福岡で行われる全日本選抜体重別選手権です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
